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奈良の心理カウンセリングルーム(発達障がいの理解と支援)

手話奉仕員養成講座 講義「聴覚障害の基礎知識」を受講して

2019/08/18(日)


4月から毎週受講させていただいております手話奉仕員養成講座。


第9回目はろう学校の聴能部の先生がお越しくださり、「聴覚障害の基礎知識」


についてご講義くださいました。


1.耳のしくみ 2、きこえを補うもの 3、ろう学校の紹介について


詳しく教えて下さり、聴覚に障害のある方の聞こえかた、実際の生活上の問題など、


具体的に知ることができました。


聴覚障害といっても様々で、まったくの無音(まったく何も音をとらえることがない)


であることは少なく、何らかの音を聞いておられる(とらえておられる)ことや、


きこえをおぎなうための方法がいくつもあることを知りました。


その中でも、人間はもともと、初めて聞いた言葉は聞き取りにくいということ、


私たちは、頭の中にある言葉の辞書の中から検索をかけて、


音を言葉として認識していること、


聴力がよくならなくても、聞く力をあげていくことができるということが、


とても心に残りました。


健聴者の「きこえる」は、「話の内容がわかる」こと。


多くの聴覚障害のあるかたが感じる「きこえ」は、


「音は聞こえるけれど、何の音かわからない、何を言っているのかわからない」と


いうことだそうです。


きこえを補うものとして、


補聴器や人工内耳、読話、文字、身体表現、手話などがあり、


文字には、ノートテイク、パソコンテイク、要約筆記、FAX、メール、字幕、


UDトーク、筆談(手に書く、スマホで示す)などがあるとのこと。


読話は、口形が同じものは文脈で判断できるかもしれないけれど、


間違いやすいそうです。


たとえば、「たまご、たばこ、たらこ、なまこ」


「いちじ、ひちじ、にちじ」など。



補聴器は、つけていても、非常ベルや緊急放送など、機械を介した音声が


苦手であったり、


広い場所での話は聞こえにくかったり、


後ろから話しかけられると聞こえにくい、


話し合いの時、音や声がまじってわかりにくくなることが多いそうです。


分かりやすさへの配慮として、


何について話をするのかを始めに提示する、


内容を整理して話す、


視覚的教材、補助プリントを使用する、


話のまとまりごとに理解を確認する、


ことを教えて頂きました。


私は、ふだん発達障害の特性のある方々への相談支援活動を行う上で、


想像力を用いずに目で見てわかるコミュニケ―ション方法を考えたり、


工夫する毎日なのですが、


共通していることが多く大変勉強になりました。


大切なことをたくさん教えて下さり、本当にありがたかったです。


引き続き、手話奉仕員養成講座、がんばりたいと思います。